漫画【クトゥルフの呼び声】あらすじ、感想、時系列年表、用語解説つき

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漫画で読むラブクラフト傑作集【クトゥルフの呼び声】著者 田辺剛。あらすじ、感想、要点だけまとめた時系列年表、用語の解説でわかりやすく作品を紹介しています。ネタバレはありません。

2019年12月20日発行。

ぽふくん
ぽふくん

ネタバレないので安心して読んでにゃん。

時系列の年表で物語がわかりやすいにゃん。

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『クトゥルフの呼び声』 ー目次ー

  • 第一章 粘土板の恐怖
  • 第ニ章 ルグラース警部の物語
  • 第三章 クトゥルフ教団
  • 第四章 奇怪な像
  • 第五章 海からの狂気
  • 第六章 ルルイエ
  • 第七章 古き神々

『クトゥルフの呼び声』 ーあらすじー

1926年 ロードアイランド州プロヴィデンス。

青年サーストンは、大伯父でブラウン大学の教授エインジェルが亡くなり葬儀に参列しました。

葬儀後、彼は遺品整理をするため、荷物をボストンの自室に送ってもらいました。

そこでカギのかかった箱にあった粘土板とノート、資料を見つけました。

その粘土板にはタコの頭にドラゴンの羽と人間のような体を持った奇怪な生き物と象形文字のような謎の文字が彫られていました。

ノートには「クトゥルフ教団」と記されていました。また、「H・A・ウィルコックスの夢と夢に基づく美術品について」「ジョン・R・ルグラース警部の物語」と書かれていました。

サーストンは大伯父が何の研究をしていたのか気になり資料を読んでみることにしました。

彼は軽い気持ちで大伯父の資料を読み始めましたが、次第に大伯父の調べていたことが重大な出来事であることを確信していきます。

それは、地球上に潜む大いなる存在へと行きつくのでした。

『クトゥルフの呼び声』 ー登場人物ー

フランシス・ウェイランド・サーストン  主人公。青年。エインジェル教授の又甥。

エインジェル教授  92歳 サーストンの大伯父(祖父または祖母の兄)。ブラウン大学の考古学の教授。

H・A・ウィルコックス(ヘンリー・アンソニー・ウィルコックス)  若者。名家の末っ子。ロードアイランドデザイン学園で彫刻の勉強をしている。才能豊かな芸術家。粘土板の作者。怪談や霊的な事象に関心がある。

トビー医師  H・A・ウィルコックスの担当医 

ジョン・レイモンド・ルグラース   ニューオーリンズの警察官。

ウイリアム・チャニング・ウェッブ   ブリンストン大学で人類学の教授。

カストロ  クトゥルフ教団員。船乗り。

グスタフ・ヨハンセンの妻

グスタフ・ヨハンセン  ノルウェー人。スクーナー船エマ号2等航海士。大嵐の生存者。(袖1本線)

コリンズ船長  エマ号の船長。(袖3本線)

グリーン エマ号の航海士。(袖2本線)

ルーズリーギッシュ  エマ号の乗組員。

アングストローム  エマ号の乗組員。

ドノヴァン  エマ号の乗組員。

ホーキンス  エマ号の乗組員。

ゲレラ  エマ号の乗組員。

パーカー  エマ号の乗組員。

ブライドゥン  エマ号の乗組員。

蒸気船アラート号の海賊たち

『クトゥルフの呼び声』時系列年表

※画像をクリックすると拡大できます。

『クトゥルフの呼び声』用語解説

セム系言語・・西アジア(アフガニスタン、トルコ、アラビア半島など)、北アフリカ(エジプト、リビア、アルジェリアなど)で話される言語。アフロ・アジア語族。

古代の碑文・・古代文明で石に刻まれた文章のこと。

ルーン文字・・2~3世紀ごろのヨーロッパでゲルマン人が使っていた文字体系。

イヌイット・・ツンドラ地帯に住んでいたモンゴロイドの先住民。(エスキモー)

クトゥルフ教団・・カルト教団。クトゥルフを神とし復活を待ちわびている。儀式では呪文を唱え生け贄をささげる。世界中に存在している。本部はアラビア砂漠の中央、石柱の都イレム。(架空の都)

儀式における呪文

「フングルイ・ムグルウナフ・クトゥルフ・ルルイエ・ウガフナグル・フタグン」

意味「死せるクトゥルフ ルルイエの館にて 夢見るままに 待ちいたり」

『クトゥルフの呼び声』より引用

クトゥルフ・・太古の地球にやって来た生物。(『狂気の山脈』にも登場する)人の体にタコのような頭を持ち6つの目で、竜のような翼を持つ巨大生物。

ルルイエ・・クトゥルフの都市。あらゆる物が緑色の粘液で濡れている、柱や階段が歪んで見える不思議な建造物都市。

ネクロノミコン・・魔導書。730年にダマスカスで詩人アブドゥル・アルハズラットによって書かれた。

エマ号・・スクーナー船(2本以上のマストを使って航海する。帆船。)。商船。ヨハンセン達が乗っていた船。

アラート号(ALERT)・・蒸気船。武装船。

『クトゥルフの呼び声』地図で確認

漫画『クトゥルフの呼び声』の地名を地図で確認しました。

※画像をクリックすると拡大します。

<アメリカ>

マサチューセッツ州 ボストン  主人公サーストンの部屋

ロードアイランド州 プロヴィデンス  エインジェル教授とウィルコックスの町

ルイジアナ州 ニューオーリンズ  ルグラース警部の話(カルト集団について)

ミズーリ州 セントルイス    アメリカ考古学協会年次総会の場所

ニュージャージー州  パターソン博物館 (ヨハンセンの新聞記事)

<ニューイングランド>     大地震おきる

<ニュージーランド>      ダニーデン港からアラート号出発する。

<グリーンランド>      1860年のイヌイットの儀式。

<ノルウェー>         オスロー  ヨハンセンの住所。

南緯49度51分 西経128度34分  エマ号が攻撃された場所。   (ルルイエの近く)

南緯34度 西経152度17分     ヨハンセン漂流中に発見された場所

クトゥルフの呼び声 ー感想ー

主人公サーストンが大伯父が残した粘土板と資料をもとに、大伯父がたどった跡の追跡とその先にある真実をつきとめるまでのミステリーでした。

粘土版に彫られた謎の生物が何なのか、その生物の秘密は何なのか、なかなか先が読めずドキドキしながら気になって一気に呼んでしまいました。

最後にミステリーの謎はしっかりとけるし、ルルイエとクトゥルフもたっぷり堪能できて大満足でした。

とにかく田辺剛先生の画力がすごいので、映画やドラマを見ている感じで漫画を読み進めていました。

ルルイエとクトゥルフの絵は、素晴らしいです。

かりに小説を読んでもこんな素晴らしいルルイエとクトゥルフはイメージできなかったと思います。

ただ、画力がすごいのでクトゥルフ教団の儀式の場面とアラート号に攻撃される場面は少し気持悪いと思いました。

『エイリアン』などのホラー映画が好きな人にはおすすめです。

他にも粘土板、資料から次第に見えてくる物語の真相というミステリー要素もおすすめです。

興味深々で面白く読めました。

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