ミステリと言うなかれ 5巻「下戸陸太と炎の天使」解説とあらすじ、感想

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「ミステリと言うなかれ」5巻。エピソード8〜8-4。5巻の解説、見どころ、簡単なあらすじ、感想を紹介しています。炎の天使放火事件、他について解説。ネタバレはありません。

<この記事でわかること>

  • 炎の天使放火事件について
  • 下戸陸太と井原香音人について
  • 見どころ
  • 簡単なあらすじ(ネタバレなし)
  • 感想(ネタバレなし)

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5巻のエピソードと見どころ

著者:田村由美

発行日:2019年9月15日 

5巻のエピソード

  • エピソード8 天使の言い分
  • エピソード8-2 遠火と近火(とおびととかび)
  • エピソード8-3 淡雪と消える
  • エピソード8-4 カエルの描炎(エンビョウ)

<5巻の見どころ>

  • ライカの支持で行動する整くん
  • 整くんの表情に注目
  • 事件に巻き込まれていく整くん
  • クリスマスのプレゼント交換
  • 事件の読み解き

<登場人物の詳しい説明は下記へどうぞ>

困惑する整くん

整くんは4巻でライカさんと出会いました。彼女は数字を暗号として使い、整くんと話しかけてきました。そして、同じ方法で次に会う時間を指定してきました。

そんなライカさんに整くんは困惑し、無視するべきか関わるべきか悩みました。

そこで、天達先生に相談したところ、整くんは将来多くの人と接触する仕事につくのだから、多くの人と出会い多くの人を知ることをすすめました。

ぽふくん
ぽふくん

これで整くんはモヤモヤを吹っ切りライカさんに会うことが出来るにゃん。

描かれた炎のマークの意味

整くんがライカさんとの待ち合わせ場所に行くと桜の木に封筒がピンどめされているのに気がつきます。

中には、2枚の写真とその裏には住所が書いてありました。

写真は、家の塀で描かれてるのは2つとも似た様なマークでした。そのマークは都市伝説になっているマークです。

親の虐待を受けている子供が、家の壁にマークを描くと、炎の天使が親を焼き殺しにやって来るというものです。

カエル/下戸陸太(おりとりくた)

炎の天使と一緒に放火をおこなっています。

整くんとは大隣総合病院の食堂で知り合いました。

整君の背負っていたカバンが陸太にぶつかってしまいます。イライラしている陸太は整くんに「土下座して謝れ」と言いがかりをつけてきますが、整くんの理詰めの話にうんざりして去っていきます。

赤い色を見ると体のいたるところが激しく痛む発作を持っています。そのため「アップルパイ」が食べたいけれど林檎が赤いので食べられませんでした。

真珠のピアスをしています。

彼の子供の頃のあだ名は、苗字が「ゲコ」と読めるため「ゲコゲコカエル」で「カエル」でした。彼は同級生たちからいじめられていました。

4人家族で可愛くて出来の良い兄がいましたが亡くなってしまいます。その後、母は陸太に厳しく当たるようになり、父親は家に寄りつかなくなっていきました。

母は陸太を殴るようになり、食事ももらえずお風呂にも入れてもらえず、髪も肌もボロボロになっていました。

そんな時、井原香音人に出会います。

炎の天使/井原香音人(いはらかねと)

10歳のとき自宅の火災で母を亡くしています。その後、14歳のときに放火事件をおこしボヤですんだが、トラウマがあると言う事で医療少年院に入りました。2年後出てきました。

青砥さんはボヤ事件の他にも放火を犯しているんじゃないかと疑っています。

シシという名の三毛猫を飼っています。

カネトは医療少年院を出た後、自分が放火した家の少年に会いにいきます。この少年は家の塀に炎のマークを描いて炎の天使を呼び、その時の家事で両親を亡くしていました。

香音人の母は彼が小さいとき離婚しシングルマザーとして子供を育てていましたが、離婚後おかしくななり、ひとり息子を溺愛し虐待するようになりました。

香音人は火事によって母を亡くしましたが、子供だった彼には「炎が母から救ってくれた」ように思えました。

都市伝説

鷲見 翼(すみつばさ) 高校生。「都市伝説天使アゲサイト」管理人です。

彼の家は両親とも酒乱で父親はカッとなりやすくボコボコにされていました。また、部屋はゴミ屋敷のようでした。

11歳のとき炎の天使に家を燃やしてもらい、その時両親は亡くなりました。

その後、施設でも里親の所でもイヤな思いをしつづけました。

彼は自分のおこなったことで強い罪悪感を持ちつつも何とか自分を正当化しようと苦しんでいました。

簡単にまとめたあらすじ

整くんは入院中に出会ったライカと会う為、大隣総合病院に行きます。

はやく着いたので食堂でお昼を食べてから会いに行くことにします。

何を食べようかと悩んでいたら下戸陸太が整くんの背負っていたカバンにぶつかってきて言いがかりをつけてきました。彼は整くんの理詰め話しにうんざりして立ち去っていきました。

3時、待ち合わせ場所の大きな桜の木の下に整くんはやってきました。しかしライカの姿はなく封筒だけが木にピンで留められていました。

封筒の中には2枚の写真とそれぞれの場所だと思われる住所が書かれていました。

整くんが1枚目の写真の場所へ行くと、人だかりがありました。その奥に、全焼した家があり、塀にはマークがありました。

現場には大隣警察所の青砥さん池本さんが来ていました。青砥さんは、都市伝説「炎の天使」による放火を疑っていました。

整くんが青砥さんと池本さんに見つからないように人影に隠れようとした時、ある人物に気がつきましす。

井原香音人は自分を見てる整くんに気がつき「火事は怖い」「子供だけ助かった」と言い残すと去っていきました。

整くんが2枚目の写真の場所に向かうとそこも全焼した家で塀にマークがありました。

そこへパジャマ姿のライカさんがあらわれます。ライカさんは乗ってきたタクシーで整くんと病院へもどり、大隣総合病院の病院の壁にも「炎のマーク」があることを教えます。

5巻の感想

5巻の最後は2つの出来事に驚きました。どちらも思いがけない展開でしたが、5巻のはじめから登場人物の描写をよく見ていたら、何かしら違和感を感じたかもしれません。

そもそもライカさんが事件に興味を持っていたから写真を整くんに託していたわけだし「警察は関係ない」と言うのも変でした。

ただ、この時点でライカさんがどう言う人か知らないし、私はまさか火事の犯人なの?と疑いも持っていたので最後の落ちは全く予想していませんでした。

その後、整くんはライカさんと何回も会って会話を重ねたので、彼女はぶっきらぼうな話方をする人だけど悪い人じゃないみたいと思いました。

クリスマスプレゼントを交換するくだりは、整くんが嬉しそうなのを見て、わたしも嬉しい気持ちになりました。

炎の天使のクライマックスは切ない気持ちになりました。

自分と同じように人を救おうとしたけれど、それは浅はかで残酷なおこないだったこと。結果、救うのではなく重罪を背負わせてしまったこと。

自分の罪の意識からも逃れられず、トラウマになって自分を苦しめていること。

そして大切な人を信じることが出来なかったこと。

わたしは大切な人を信じることが出来なかったことが1番悲しく思えました。

それでも、整くんが寄り添ってくれたので、それが救いでした。整くんは優しいです。

まとめ

5巻は整くんが「炎の天使放火事件」に巻き込まれていきますが、ライカさんとクリスマスプレゼント交換をするなどワクワクするエピソードもありました。

子供の受けた虐待をテーマにしているので複雑な気持ちになりますが、整くんの優しく寄り添おうとする姿に希望を持ってもいいのかな・・・と思いました。

お話は6巻へ続きます。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

それでは、またね。

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