ミステリと言う勿れ 7巻あらすじ「アイビーハウスの透明人間」

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天達先生に誘われて、アイビーハウスでバイトする事になった整くん。「ミステリと言うなかれ」7巻の登場人物・あらすじ・感想(ネタばれあり)。エピソード10〜10-2。

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ミステリと言う勿れ 7巻 登場人物&あらすじ

著者:田村由美

発行日:2020年9月15日

主な登場人物

久能 整(くのう ととのう) 主人公 大学生。

ライカ 大隣総合病院に入院中の患者。

<大隣警察署>

青砥成昭(あおとなりあき) 巡査部長 無実に人を逮捕した冤罪歴あり。

池本 優人(いけもとゆうと) 巡査 

風呂光聖子(ふろみつせいこ) 巡査 

エピソード10 嵐のアイビーハウス

登場人物

天達(あまたつ) 整くんの大学の准教授。心理学。

美吉喜和(みよしきわ) 天津先生の恋人。心療内科に努める心理カウンセラー。画家。

相良レン(さがら) 整くんと同じ大学の学生。天津先生の教え子。表情豊かでおしゃべり好き。

橘高 (きつたかまさる)天津先生の友達。役所勤め。

 勲平(つたくんぺい) アイビ。アイビーハウスの主。本名は蔦(つた)。天津先生の友達。

デラさん 丸メガネの小太りなおじさん。「アイビーを張り巡らそうの会」のサイトで知り合った特別ゲスト。

パンさん 面長のひょろっとした男性。「アイビーを張り巡らそうの会」のサイトで知り合った特別ゲスト。

謎解きミステリーナイト

橘高のミステリー

蔦のミステリー

5年前、アイビーハウスには30代の夫婦が2人で住んでいました。夫婦はとても仲良しだった。

近所の人に夫婦はいつも手を繋いで歩いている所を目撃されていた。

夫は物書きだったので家でも妻に寄り添っていた。

ところが、妻がベランダから転落して亡くなってしまった。

死因は事故ということになった。

しかし、夫は「事故死」に納得できませんでした。そして、妻は殺されたと考えました。その理由は妻にストーカーがいてつけ狙われ殺されたと言うものでした。

この事件は事故?とれもと事件?

<ヒント>

  • 妻の描いた花の絵に込められたメッセージ。
  • どの本も252ページに四つ葉のクローバーのしおりが挟んであった。
  • 妻「彩子へ書いた手紙」差出人は「アイビー」。
  • 事故が記載されている新聞記事。
  • 別の記事は、夫(アイビーさん)が「妻は殺された」と訴える写真。
  • 無造作に置かれた妻の荷物。
  • 部屋には外からかけるカギがついている。

<整くんと相良くんの答え>

この話はアイビーさんの実話であり、夫は妻彩子さんを1人で自由にできないほど束縛していた。そのことから彩子さんはベランダから逃げようとして誤って落ちたか、飛びおり自殺した。

あらすじ

整くんは天達先生喜和さんのお墓参りにきました。「喜和さん」は天達先生の恋人であり、整くんが幼い頃に出会った恩師でした。

天達先生はお墓参りのあとに、週末に友人アイビーの別荘でひらかれる「謎解きミステリー会」の簡単なバイトに整くんを誘いました。

整くんは嬉しそうに了承しました。

天達先生の友人宅は、山の中にある蔦(つた)に覆われたお洒落な家で整くんの他にも同じ大学生の相良くんもバイトとして招かれていました。

「謎解きミステリー会」の参加メンバーは、天達先生、アイビーハウスの主人アイビー、同じく友人で山男の橘高、それから特別ゲストで招かれたデラさんパンさんの7人でした。

ハウスに到着後、主人のアイビーさんにハウスを案内されます。

整くん、相良くんが同じ部屋

デラさんとパンさんが同じ部屋

天達さんと橘高さんが同じ部屋でしたが、橘高さんは一人じゃないと寝られないと言う事で、駐車場にテントを張って寝ることにします。

夕食後、広い応接間でミステリーナイトが開されました。はじめに橘高さんがミステリーの話をはじめした。

次にアイビーさんがこの山荘で起きたミステリーの話をはじめ、ヒントはこの家の中にあるのでデラさんとパンさんに謎解きを頼みました。整くんと相良くんは半地下にある書庫の整理を頼まれました。

しばらくして、デラさんとパンさんがヒントが見つからなかったと言いましたが、整くんと相良くんはヒントを見つけミステリーの謎を解き明かしました。

整くんと相良くんは、このミステリーは実際にあった話だと思っていましたがアイビーさんの創作でした。アイビーさんは独身で彩子さんは架空の人物でした。

デラさんとパンさんが「謎解きミステリー会」の凝った趣向に関心していると、橘高さんが怒りはじめました。

5年前、この場所で天達先生の恋人喜和さんストーカーに殺されたと話はじめました。

整くんは1日アイビーハウスで過ごすなかある事に気がつきます。

それは相良くんも同じでした。

天達先生の話

5年前このアイビーハウスで喜和さんが殺されました。

喜和さんは心療内科に勤めるカウンセラーだったが、患者の1人がストーカーとなってしまった。

危険を感じた天達先生たちは、アイビーハウスに喜和さんを匿いました。

誰にも知らせていなかったのに、喜和さんが1人でここにいる間に押し入り彼女を殺しました。

犯人は庭に生えていた夾竹桃を暖炉にくべて燃やし、その毒で自殺しました。

夾竹桃(きょうちんとう)

見どころ

  • キーワードは透明人間です。
  • 全ての事件が繋がっています。
  • 整くんと相良くんが気づいた事。
  • 整くんが気づいた進行中の事。

感想(ネタバレあり)

整くんの恩師だった喜和さんが亡くなっていたことに驚きました。

歪んだ家庭環境で育った整くんにとって、喜和さんは母親のような存在だったと思うし、希望の光だったんじゃないでしょうか。

小さな整くんが、喜和さんの温かい愛情に包まれて過ごしている様子が描かれた後に、酷いシーンが描かれています。

対比が切ないです。

あと、天達先生と喜和さんが恋人どうしだった事も驚きました。整くんの立場なら、慕っていた人の恋人が教授をしている大学に進学希望するのは、自然なように感じました。

頼りになるお父さんの様な存在ななのかもしれませんね。

天達先生も喜和さんのお気に入りだった整くんは、可愛い存在なんじゃないかな。

そんなことを空想しながら読んでいました。

漫画は細かいところも面白いので、何回読んでも楽しいです。

わたしは2回3回と読み直したときの方が、面白く感じます。

1回目は誰が犯人なんだろうって考えながら、ドキドキ緊張しながら読んでいます。

2回以降は話しと照らし合わせて、ひとつひとつのシーンを確認するように読みます。

細かい部分まで話しが繋がっているのに驚きます。

夾竹桃(キョウチクトウ)・・・赤や白い花。排気ガスなどに強いため道路脇に植えられている。街中でのよく見かける木です。花言葉は「油断大敵」「危険な恋」「用心」。

暗梁排水路・・地下に導水管を埋没し土中の余分な水分を排水する水路。

登場人物

若宮くん 喜和さんの高校時代の友人。

ストーカー 喜和さんの患者だった。

奥寺(おくでら) 江利河署2課の刑事。

小麦(こむぎ)江利河署1課の刑事。

考察(注意 ネタバレあり)

最初、読んだとき分けがわからなかったです。

漫画のなかで起きていたストーカー殺人事件で、橘高さんがストーカーに情報を流していたのは分かったんですが、殺人の予行練習として殺人を犯していたと、ピンときませんでした。

「情報を流していた」までは、過去に誤って同じことをしてしまった事から、同じことを繰り返しておこなっていたって、想像しやすい。

ところが「殺人」しかも「予行練習で殺人をおかす」って唐突すぎないでしょうか。

整くんは、そこに疑問を感じなかったようなので、そこは重要じゃないかもです。

うーん、なんかこのエピソードは「モヤモヤ」するんです。

「スッキリ」しないんです。

6巻で我路くんが、羽喰十斗の話に「何か抜けてる」「ピースがたりない」っていって、つきつめたら「カウンセラー」が間に入っていました。

橘高さんの行動にも「何か抜けてる」「ピースが足りない」様な違和感を感じます。

あと、喜和さんがストーカーに殺された事件もモヤモヤしました。

天達先生が「喜和を殺して犯人も死んだ」と話していました。

橘高さんも二人が倒れていたことを目撃しています。

ストーカーは喜和さんを殺したあと、夾竹桃を暖炉にくべて自殺をはかったようにみえます。

①犯人は夾竹桃に毒があることを知っていた?

②アイビーハウスに夾竹桃が植えてあることを知っていた?

③喜和さんの友人は、結局、電話してきたのか?してこなかったのか?

詳しい答えがないまま7巻は終わってしまいました。

「ミステリと言うなかれ」は細部の伏線もしっかり回収してきています。

今回、回収されていない事に、いささか不自然さを感じました。

それとも、第3者がいる様に思えます。

その人物はカウンセラー鳴子ではないかと思います。

喜和さん、鳴子、天達先生は心理を学んでいると言う共通点があります。

喜和さんはカウンセラーをしていました。鳴子と知りあっている可能性があります。

あと、最後の方でライカさんが「天達先生はなぜ整くんを連れていったのか気になる」と言っていました。

天達先生は、喜和さんの事件の何かを不審に思っているんじゃないでしょうか。

だから、天才的な観察力のある整くんをさそったのでは。

自分がみのがしている事に、整くんだったら気づいてくれるかもしれないと。

これは、わたしの憶測です。

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