「ミステリと言うなかれ」4巻。エピソード4−5、エピソード5、エピソード6、エピソード7。登場人物とあらすじの紹介。感想にネタバレありです。4巻は広島から近所の土手、病室、温室と舞台が変わります。6話の牛田さんの話しが1番こころに重かったけど惹かれました。
【ミステリと言う勿れ】4巻、登場人物・あらすじ・感想
発行:2019年2月13日
著者:田村由美
エピソード4-5 殺すのが早すぎた
新たな登場人物
あの人 石でアクセサリーを作る優しい笑顔の女性。
あらすじ
3巻「エピソード4-5 殺すのが早すぎた」のつづきです。
犯人は、狩集家の孫たちに「遺産相続争い」をさせて、汐路さんのお父さん達が探していた人物を、汐路さんたちにも探させる事が目的でした。
汐路さんたちは整くんの協力を得ることで、狩集家の歴史を知りました。
そして、汐路さんのお父さん達がとった行動にも気がつきました。
犯人は事件の真相をみんなの前で話しました。
それん聞いて汐路は衝撃をうけます。
感想
汐路ちゃんは可愛そうでしたが、優しいお母さん、従姉兄たちに支えられて心が癒されそうですね。
事件もスッキリ解決しましたし、探していた人物にも会う事ができました。
亡くなった汐路さんのお父さん達の愛もちゃんと引き継がれてホッとしました。
事件後に、残された人たちの心を癒すエピソードも描かれているところ「ミステリと言う勿れ」の好きなところです。
狩集家のエピソードは過去の話しがオドロオドロしていたので、最後に優しいシーンで締めくくってくれたことに感謝です。
温かい気持ちで読み終わるって嬉しいです。
これはお話とは関係ありませんが、汐路さんは大人になったら美人さんになるんじゃないでしょうか?
それに、彼女と整くんは性格は違うけど、合うんじゃないかしら?
今はまだ子供(中学生or高校生?)なので、ガサツなところもありますが、大人になったらもう少し落ち着くのでは。
田村先生は汐路さんをヒロイン役に・・・って考えていないかなぁ。
これは私の勝手な想像です。
次から新しいお話です。楽しみですね!
エピソード5 雨は俎上(ソジョウ)に降る
※ 俎上 (そじょう)…まな板の上。相手のなすがままにまかせる状態のたとえにもいう。
登場人物
池本さん 大隣警察署
青砥さん 大隣警察署
警官 通りかかり
三船三千夫(みふねみちお) ロン毛の記憶喪失
あらすじ
整くんはポテトサラダを食べに、雨がしとしと降るなか外へ出ます。
誰もいない土手道を「自作のポテトサラダの歌」を歌いながら歩いていると、「山賊の歌」が聞こえてきました。
「山賊の歌」を歌っていたのはロン毛の男性でした。
彼は傘もささず、びしょ濡れで土手に座り込んでいました。
整くんは歌をきいて1人言を発します。
それが聞こえた男性は、整くんの言葉に反応して声をかけてきました。
この男性は自分が誰だか分からない「記憶喪失」になっていました。
感想(少しネタバレあり)
体格のよいロン毛の男性が、雨のふるなか傘もささずに土手に座り込んでいたら、とても怪しいと思います。
描かれてる男性は、目つきが鋭くこわい。
整くんは、優しいと思います。
男性に声をかけられて立ち止まり、彼の話しに応えるのだから。
わたしだったら無視して行ってしまいます。
それに、男性の話しに応えられるのもスゴイ。
歌、文学作品、化学など、さまざまなジャンルのはなしなんです。
どの話にも応えられる整くんは、あらゆるジャンルに興味を持っている好奇心旺盛な人なんですね。
それらを記憶してることもスゴイです。
記憶喪失の男性は整くんの話しに対して、どんどん応えていきます。
その応えてる内容から読者も彼が何をしたのか、想像できるようになっていてドキドキしてきます。
最後の方はハラハラしました。
みんな無事でよかった・・・。
最後、三船さんのスマホがなりました。
いったい誰からかかってきたんでしょう。気になります。
今回は、三船さんの指輪、「山羊座のマーク入り」
今回のはなしは色んなことを知らないとつまらないかも。
わたしは知らないことだらけで、つまらなかった。
頭でっかちに思える犯人にも共感できなかった。
エピソード6 ばちあたり夜話(ヤワ)
新たな登場人物
三船 (エピソード5の爆弾魔)名前のみ登場。
牛田悟朗(ウシダゴロウ) 定年退職した元刑事。「自省録」を読んでいたおじいさん。
霜鳥 信次(シモトリシンジ) 牛田さんの相棒。元刑事。
羽喰 玄斗(ハグイゲント) おじいさんが話した3つ目の事件の犯人。
あらすじ
土手から落ちた整くんは検査するために、入院することになりました。
入院が決まるとすぐに、小包が届きます。
中には手紙とラピスラズリの石がついた指輪(内側にいて座♐のマークがある)が入っていました。
整くんの隣はだれもいないと思っていたのに、おじいさん(牛田さん)が居ました。
彼は女性からもらったマルクス・アウレーリウスの「自省録」を読んでいました。
おじいさんは整くんと話しているうちに彼に興味をもちます。
そして、刑事だったころの3つ事件の話をはじめました。
感想(ネタバレあり)
1つ目と2つ目の事件は、3つ目の事件のヒントになっていました。
牛田さんは、同僚を思う気持ちと事件との間で「決めかねて」いたようです。
ただ、漫画の中で整くんと話しをする牛田さんの姿には、落ち着きがあり「悩んでいる人」には見えませんでした。
それよりも「同僚へおもいをはせる温かい人」に感じました。
人って長く生きていると他人にははなしたくない出来事の1つや2つってあると思う。
そんなにたいした事じゃないと分かっていても話したくない。
自分の中では「たいした事」なんだろうね。
牛島さんの話しほど重たいことじゃないけど、牛島さんの気持ちと重なる感じがしました。
このお話は、短いけど好きなお話です。
エピソード7 温かいのか暖かいのか
新しい登場人物
宗像冴子(むなかたさえこ) 上品な夫人。病院で亡くなった。
梅津真波(うめづまなみ) 温室で植物の世話をしてる。「~にゃん」としゃべる女性。
ライカ 髪の長い。美しい女性。
あらすじ
全ての検査を終えた整くんですが、退院できるのは月曜日です。
それまで時間を持て余していました。
病院内の廊下を歩いていると掲示板に目が止まりました。
「室外機」を「質外機」と手がきで書いてあるビラに気がつき驚きます。
他にも同じような間違いをしている手書きのビラがありました。
整くんは他にも間違った感じをつかったビラがあるか確認していると、メガネをかけた女性がビラをはがしに来ました。
彼女は病院内の温室を管理していました。
感想(ネタバレあり)
「掲示板に張られたビラ→温室の中→数字」と謎解きが続きました。
謎解きゲームみたいで面白かったです。
植物を育ててる梅津さんは言葉の語尾に「にゃん」とつけます。
つぶらな瞳の女性で、話すと「にゃん」というのでホンワカした気持ちになりました。
うっかり出来心でやってしまった事がテーマでした。
それでも、本人は罪悪感をかかえてモヤモヤしたままになるので、勇気をだして正していこうって。
私も仕事のミスを黙っていたら、だれがミスしたか分からないし、いいかなぁ~って思っちゃうことがあります。
結局、モヤモヤするので「ミスしました。すみませんでした。」と自己申告しに行きます。
一瞬迷うけど、正直にはなして謝るとスッキリします。(^_^)
その後は、仕事にも前向きになるし、上司や仕事仲間との関係も1つ深まったように感じて気持ちいいです。
ただ、自分では迷惑かけたと思って自己申告して謝っても、まわりが「そんなことわざわざ言ってこなくていいよ」ってときもあって・・・。(^^;)
むずかく感じるときもあります。
漫画のテーマとはずれてしまいましたが、「温かいのか暖かいのか」はホッコリする好きなお話でした。
それとライカさんが登場します。
サラサラの長い髪が素敵な美しい女性。
いったい何者なのでしょうか?
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