漫画【魔女と野獣】5、6、7、8巻に掲載されている『地下4階』のあらすじ、登場人物、見どころ、感想の他に相関図、用語の解説もあります。吸血鬼ダンウォードと組んだギドとアシャフ。ネタバレはありません。
物語『地下4階』の解説つき相関図があるので登場人物の関係性がひと目でわかるにゃん。
「ネタバレ」はないので安心して読めますよ。
『地下4階』の目次
<5巻>
- 第28話 地下4階ー序幕ー
<6巻>
- 第29話 地下4階ー第ニ幕ー
- 第30話 地下4階ー第三幕ー
- 第31話 地下4階ー第四幕ー
- 第32話 地下4階ー第五幕ー
<7巻>
- 第33話 地下4階ー第六幕ー
- 第34話 地下4階ー第七幕ー
- 第35話 地下4階ー第八幕ー
- 第36話 地下4階ー第九幕ー
- 第37話 地下4階ー第十幕ー
<8巻>
- 第38話 地下4階ー第十一幕ー
- 第39話 地下4階ー第十二幕ー
- 第40話 地下4階ー第十三幕ー
- 第41話 地下4階ー終幕ー
『地下4階』のあらすじ
5巻、第23話でアンジェラが処刑人の体に記した「B4」の文字は、”階層世界(フオール)”の 第4階層 オルエンシア・セット “吸血鬼達の棲む世界”をさしていました。
アシャフとギドはアンジェラを追いかけて”第4階層”にやって来ました。
そこで教団員の吸血鬼ダンウォードと助手で術師のオスカー、2人の協力を得て「魔術をつかう女王」を探し出すことにします。まずは彼女の手がかりを得るために、吸血鬼最大勢力の1つ『血族(コングラート)』の社交界デビューに行くことになりました。
『血族』の王も参加している社交界デビューとは、吸血鬼が格別な血の人間女性を自分の所有物だと他の吸血鬼達に知らしめることであり、対象女性をデビュタントを呼びました。
ダンウォードの案でギドはデビュタントとして姿をあらわしました。ところが、彼女はただのデビュタントではなく白いドレスを着た王の貢物としてあらわれました。
※黒のドレスは自らの所有物、白のドレスは「王」への貢ぎ物。
ダンウォードとギドは王の前でひざまずき「我らが王」に貢ぎ物を差し出すといいました。
王は「上物である人間女性の血」をもらえることに満足しギドの名前をたずねました。
ギドが名前を答えようとするとダンウォードは「女王(我らが王)」にといったはずだとさえぎりました。
※ダンウォードは『夜族』なので「我らが王」は「夜族の女王」になります。
侮辱された王は怒ってダンウォードにおとなしく捉えられるように言いますが、ダンウォードは集まった吸血鬼達を挑発します。
『血族』最高の闘士ドーラー・ウーが壇上に上がってきました。
ダンウォードはドーラー・ウーとの『決闘』を希望し、自分が負ければ”魔女”であるギドを王にくれてやるといい、もし自分が勝てば女王の居所を知っている『橋』の居所を教えるように言いました。
吸血鬼達にとって『魔女の血』は何者も比べることの出来ない最上級の甘美な血でした。(ギドの魂は魔女の体に封印されているため魔女の香りがする)
魔女の血を引き合いにだされた王は、この『決闘』を認めました。
『地下4階』登場人物
ダンウォード・コルヴェクト 吸血鬼。『夜族(グニル)』の元王。現在の『夜族』の女王を憎んでいる。
オスカー 魔術師。人間。見た目は女性だが男性。
クレンセン伯爵 吸血鬼。『血族』の伯爵。
ドーラー・ウー 吸血鬼。『血族』最高の闘士。
ドルネイズ・L・ギィワース 吸血鬼。『夜族』の女王。魔術が使える。名前の「L」は女王の印。
ダンウォードの弟 吸血鬼。兄ダンウォードに憧れていた。美食家。
ダンウォードの妻 人間。
ダンウォードの息子2人と娘 人間と吸血鬼の血を持つ。
登場人物の詳細は下記へどうぞ。(ネタバレありなので注意してください)
『地下4階』解説
第4階層・・第七大陸と第八大陸の間にある孤島には、穴があいています。その穴は、別世界“階層世界(フオール)”に通じています。”階層世界”は1~17までの階層があり、それぞれ独立した異世界です。「B4」とは階数をあらわし”第4階層”はそれらの階層の1つです。
”第4階層”はオルエンシア・セットといい “吸血鬼達の棲む世界”です。
『血族(コングラード)』・・吸血鬼達の最大勢力の1つで、人間に迎合しています。
『夜族(グニル)』・・夜の魔力に愛された一族です。
『橋』・・『血族』と『夜族』は憎しみ合っているが『橋』という存在を間に置いて交渉をおこないます。橋渡しのような役割でどちらにも属しません。
『夜』・・夜は吸血鬼の世界。
『昼』・・昼は人間の世界。
『地下4階』の吸血鬼について
- 「我が月」・・・敬称。自分にとって最上の者に対して使います
- 吸血鬼は黒を着きます。吸血鬼にとって黒が最上の色なので黒ずくめの服装です。
- 吸血鬼の能力・・怪力、スピード、不死身。ただし、太陽の光で消滅します。
- 吸血鬼は女性より男性の方がはるかに怪力です。女性の姿のギドではかないません。
- 吸血鬼には魔力がないので魔術は使いません。そのため吸血鬼の世界に魔術は存在しません。魔術を使う魔女や魔術師は他の世界からやってきた存在です。
- 並みの術師では吸血鬼にはかないません。
- 吸血鬼は社交の場ではマスクをつけます。血に飢えて興奮した姿を隠すためもあります。
- 『血族』達の社交界デビューとは、吸血鬼が格別な血の人間女性を自分の所有物だと他の吸血鬼達に知らしめる催しです。また、人間を吸血鬼社会に招きいれることを王に認めてもらう催しです。
- デビュタント・・吸血鬼達は上記対象女性のことを呼びます。黒いドレスのときは自分の所有物、白いドレスを着せているときは王への貢ぎ物です。
- 吸血鬼は作法を重んじます。例えば、『血族』は白ネクタイをつけます。『夜族』は黒ネクタイをつけます。どちらかが開催した催し、食事会などでは主催側に合わせてネクタイを選びます。
- 吸血鬼同士の戦闘は、不死身なので目、首、四股を切断します。すると「隙」が生まれるのでその間に拘束します。これも吸血鬼の作法になります。
- 魔女の血・・吸血鬼にとって最高級のご馳走です。
- 人間の血・・気位の高い吸血鬼は貧困層の人間は襲いません。その為貧困層は夜も出歩けます。
- 血の隷属・・上位の吸血鬼の血が体内に入ると力の優劣に本能が抗えないので、血の主に従います。
- 『決闘』・・格式のある戦い。名誉を賭ける。
『地下4階』見どころ
- ギドのドレス姿とアシャフの正装。
- 吸血鬼とギドのバトル。
- ダンウォードの弟に会いにいく。
- ギドの見た夢。
- 魔力を持った女王ドルネイズ・ギィワース。
- 最強の吸血鬼ダンウォード対女王。
- 100年前に起きたこと。
- 『オルエンシア・セット』の創造主。
今回1番気になったのは「ギドのみた夢」にゃん。この夢はいったい?!ギドの夢?それともアンジェラ?まだまだ2人の過去が気になるにゃん。
『地下4階』で使われた禁具、魔道具
禁具 2丁1対の斧 切りつけた者の血を喰らいため込み、切りつけるときに解放する。斧の質量が増して行く。
魔道具 日の光を集めてため込んだナイフ。吸血鬼を焼き尽くす。
『地下4階』感想
『地下4階』は漫画3冊分だったから読みごたえのあるお話でした。
読んでいて楽しかったのは、ギドとアシャフの装いです。
吸血鬼の世界ということで街並みも人々の服装も中世そのもの、ギドのドレス姿とアシャフの正装はとても似合って素敵でした。
ギドは何度もドレスを着がえて登場してくれました。
ギドは可愛いくって気品があるので貴族のお姫様みたいでした。
吸血鬼ダンウォードは教団員なのでアシャフ達と行動を共にしますが、性格が目立ちたがりの我がままなので、自分の思う通りにことを進めていきます。
強引で我の強い性格は読んでいて苦手でしたが、助手のオスカーがダンウォードとアシャフ達の間に入ってフォローしてくれたので良かったです。
ダンウォードはオスカーが居なかったら再び滅んでいたと思います。
前回『アンジェラ』との再会で、アシャフとギドの仲がぎこちなくなりました。今回『地下4階』でギドからアシャフへの歩み寄りを見せます。ギドはアシャフを少しづつ信用しているみたいです。
そんなギドの様子も可愛かったです。
アシャフはギドに特別な感情があるかの様に接しますが、ギドって野獣なのよね?可愛い姿は仮の姿なので、野獣のギドも受け入れていると考えていいのかしらね?と疑問に思いました。
これからの2人の関係が気になります。
『地下4階』の戦闘シーンも盛りだくさんでした。
ギドとアシャフ対女王のシーンは緊張した戦闘シーンでしたが、ダンウォードと女王の戦闘シーンはすごい迫力でした。
次から次へと繰り広げられる戦闘シーン凄もみごたえがあり、怖い描写もありましたが幻想的な絵柄で表現されていたので、そちらの方が印象に残りました。
毎回、何回、読んでも思いますが「絵が幻想的で綺麗」です。
『地下4階』の主人公ダンウォードは傲慢で我が強く自分本位なので好きになれませんでした。最後の方で家族への思い、オスカーへの思いがちょこっと出てきてホッとしました。
それから憎き女王も切り捨てられない愛情を少しはダンウォードに持っていたのかな・・・と思わせてくれてホッとしました。
感想では書ききれないほど見どころいっぱいの吸血鬼世界でした。
見どころ沢山でおもしろかったにゃん。
ダンウォードの弟さんとの晩餐会は、怖かったけど興味深かったにゃん。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、またね。
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